2008.05.31

『へいわ屋漫筆』第14回 袖珍本

 PM読者の皆さん、こんにちは。
皆さんは本の装丁に驚いたことはありますか?今のように書籍が濫造される前の時代、本のつくりは内容に合う挿絵や用紙、布などで飾られ、内容プラスαの役割を果たしていたようです。古書店で見ることが出来ます。
店主の手元にも、そんな一冊があります。

 坪内逍遥訳『戀の骨折損』
 (新修シェークスピヤ全集 第一巻)昭和10年発行。

タイトルのインパクトや坪内逍遥先生が訳している点もさることながら、この本が15×11センチの小型なのにハードカバー、金押しで題字が押され、重厚感漂うつくりになっている点もあいまって、強い存在感をかもし出しているのです。こういう小型本は袖珍本という美称で呼ばれ、愛好されたと聞きます。

 豪華装丁を略した袖珍本は廉価で販売され、
望めばお金の無い人でも学問ができる可能性を作ったそうです。
袖珍本はその小ささに意味があるのでしょう。

 このたび、過去13回を重ねてきたこの『へいわ屋漫筆』が、一冊の冊子になりました。腰を据えて読み返すとなかなか気恥ずかしいものですが。
9×13センチ。袖珍本の仲間に入れるでしょうか。PM編集部の協力により「へいわ屋略年表」までついています。非売品のフリーぺーパー扱い。
ご希望の方は、へいわ屋かPM編集部までご連絡下さい。

* * *
(編集注: 『戀(恋)の骨折損』は、「 Love’s Labour’s Lost 」の翻訳。
上記ご紹介の一冊は中央公論社刊。定価70銭でした。
青色の表紙には、シェイクスピア肖像が描かれています。)

(C)へいわ屋 2008年5月記 (PeaceMedia2008年6-7月号掲載)
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