2007.01.07

『へいわ屋漫筆』第6回 花

 読者の皆さん、謹賀新年でございます。今年もへいわ屋は皆さんのそばで平和希求のメッセージを発信し続けたいです!

PM最新号がお手元に届く頃には椿の花が咲き初めているでしょうか。
この原稿を書いている今は、椿にはまだ早く、へいわ屋店主の周りにはあちこち山茶花(サザンカ)が咲いています。ほのかに香る(ご存知でした?)この花には懐かしい近しさを感じます。

店主が生まれ育った家の小さな庭の片隅に一本の山茶花があります。垣を隔てたすぐお隣の庭にも山茶花があります。ウチの木には、濃い紅の、しっかりした小さな花が咲きます。お隣のには夢見るように透ける薄桃色の大ぶりの花が咲きます。

まだちびっ子だった店主は、この時期、よく庭の隅にうずくまって
「いったいどっちがキレイなんだろ」って、ずいぶん考えてました。
今も考えます。答えはいまだに出ません。ずっと出ないかもしれません。
どっちもこよなく美しいですから。

昨今の教育をめぐる問題を想うにつけ、この山茶花を思い出しています。

「この色の、この大きさの花をつけなさい」
と木々に申しつけ、それを誘発する薬剤なんかも撒いちゃう。
そう咲かない木にはろくに水も光もあたえない…。
譬えるならこんなことを、改定後の教育基本法は定めているかのようです。
へいわ屋店主は、そんなことはしたくない。
どんな若木にも、水も光もたっぷり注いでみたい。
必要なら、店主が過ごしてきた風雪の経験談もちょっぴり。
そんで、いつか、様々な花を咲かせて欲しい。

店主の生家の二本の山茶花は、
今年も姉妹のように寄り添って、花を咲かせていました。

(C)へいわ屋 2007年1月記 (PeaceMedia2007年2月号掲載)
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