2010.03.03

(資料) すべての高校生に授業料減免を実現することを
求める要望書 (京都の学者・宗教者13氏連名)

鳩山由紀夫内閣総理大臣殿
川端達夫文部科学大臣殿

2010年3月2日

すべての高校生に授業料減免を実現することを求める要望書

 このたび、あらたに政権をになわれた貴殿が民主党のマニフェストにそって、高校生が安心して学べるために高校教育の無償化のための措置を講じようとされていることを心より歓迎いたします。 現下の厳しい日本の経済と社会のありようの中で、家庭の事情などのために高校進学を諦めたり、中途退学をよぎなくされたりする事態が各地おこっています。

 したがって、教育の機会均等を保障するためにこのような措置をとられることは、時宜にかなったものと高く評価しております。

 ところが新聞、テレビなどの報道によれば、朝鮮学校を対象から除外、という案が浮上し、総理大臣もそのような発言をなさいました。しかし、朝鮮学校は法制上も「各種学校」であり、カリキュラムは文部科学省の学習指導要領に準拠しながら使用言語のみが朝鮮語であるにすぎません。また行政や一般の日本人の見学も随時おこなわれ、その「公開性」はなんら問題とはなっていません。国交がないことと当該の学校の現実のありようは関係があるとはいえません。これはいわゆる台湾系の中華学校についても同様です。

 また拉致問題があるので朝鮮学校を対象とはしないように、という中井担当大臣のご意見は、外交問題、政治問題と教育問題を短絡させたご発言であり、世界中ですべての子どもが教育を受ける権利がある、という国際人権規約の趣旨にも違反するものであります。

 2月24日の報道によっても国連人種差別撤廃委員会では朝鮮学校を対象からはずすことは民族差別に当たるのではないかと指摘する意見が出ています。

 したがって現在報道されているような方向で無償化の措置から朝鮮学校、中華学校などが除外されることは、国際的視点からも、法の下の平等原則からいってもゆるされるべきではないと考えます。

 ついては、表記の通り、朝鮮学校高校生などを除外することなく、マニフェスト通りの公約を実現されたく、強く要望するものです。

  • 有馬頼底(臨済宗相国寺派管長)
  • 井口和起(京都府立大学名誉教授)
  • 上田正昭(京都大学名誉教授)
  • 鶴見俊輔(哲学者)
  • 仲尾 宏(京都造形芸術大学客員教授)
  • 中塚 明(奈良女子大学名誉教授)
  • 日高六郎(元京都精華大学教授)
  • 水谷幸正(仏教教育学園理事長)
  • 水野直樹(京都大学教授)
  • 宮城泰年(聖護院門跡門主)
  • 本山美彦(京都大学名誉教授)
  • 森 清範(清水寺貫主)
  • 山折哲雄(国際日本文化研究センター名誉教授) (五十音順)

関連報道
鶴見さんら、朝鮮学校も無償化を 首相と文科相に要望書(共同通信)


朝鮮学校も高校無償化の対象に 府の地方議員20人が要望書

(京都新聞2010年3月1日)

政府が新年度から実施する高校授業料無償化の対象に朝鮮学校を含める是非を検討していることを受け、京都府内の超党派の地方議員20人でつくる「日朝友好京都ネット地方議員の会」(代表・角替豊府会議員)は1日までに、鳩山由紀夫首相や川端達夫文科相らに朝鮮学校を排除しないよう求める要望書を送付した。

要望書は、府内自治体が朝鮮学校に教材購入費の補助など財政支援を行っていることを指摘し、「教育保障や基本的な人権の問題」にかかわるとして、朝鮮学校を高校授業料無償化から排除しないよう強く求めている。

鳩山首相が「(北朝鮮と)国交がなく教科内容が見えない」と述べたことに対し、角替代表は「府や京都市が補助金拠出にあたり、高校と同等の教育や学則があると確認している」と話している。

府文教課によると、日本の高校にあたる京都朝鮮中高級学校の高級部に通う生徒は府内に約120人いる。


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