2011.10.14

[BM] 明日に向けて(292)「プルトニウムは重いから飛ばない」というのはウソ! – 明日に向けて

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明日に向けて(292)「プルトニウムは重いから飛ばない」というのはウソ! – 明日に向けて

「・・・矢ヶ崎(克馬)さんが強調されたのは、プルトニウムが重いので飛ばないというのがまったくの嘘だということです。「どうしてこういうデタラメが言われるのかと思っています」とも。核心点は、原発事故で放射性物質が飛散するとき、なにもそれぞれの核種が単体で飛ぶわけではないことです。

幾つかの核種がまじりあって、塵や埃の形になり、それで飛散していく。その場合、その塊になった塵の総量としての重さが、風の強さとも相まって、飛ぶ距離を決めることになっていくわけです。重い核種から落ちていくのではなく、重い塊から落ちていく。

プルトニウムも他の核種と一緒になって塵や埃を形成するわけですから、その総量が比較的軽ければ、遠くに運ばれてしまうのです。このように塵や埃が幾つかの核種から構成されることは、チェルノブイリ事故などでも見られたことだそうです。・・・

・・・また誰よりもプルトニウムの危険性を訴えてきた故高木仁三郎さんが、著書『プルトニウムの恐怖』の中で、プルトニウムは飛散しやすいと述べていたことも、ずっと頭の中に残っていました。当該個所を引用します。

「プルトニウムが体内に入る経路は、一般には呼吸を通じるか、口から飲み込んだり食べたりするものにまじってとりこむかである。プルトニウムは、直径1ミクロン(1000分の1ミリメートル)前後の小さな酸化プルトニウムのかたまりとなって空中に漂いやすい。プルトニウムを用いた大気圏内核実験の際にも、核分裂をしなかったプルトニウムは、酸化プルトニウムの微粒子となって空中にばらまかれる。」
(『プルトニウムの恐怖』岩波新書p110)・・・」

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