2010.09.20

イマジンイラク写真展 ~未来の記憶~ 
出町柳(京都)かぜのね 2010年9月24日~10月3日

【日時】 2010年9月24日~10月3日(27日・28日は休み)
 12:00~20:30
【場所】 カフェ「かぜのね」http://www.kazenone.org/
 〒606-8204 京都市左京区田中下柳町7-2(京阪出町柳駅前)
【観覧無料】
【主催】 イマジンイラク実行委員会
【協賛】 市民社会フォーラム、JIM-NETボランティアチーム☆NARA☆、
 フレンズオブマーシーハンズ、
 イラク戦争検証ネットワーク関西(検証ネット関西)、つばめクラブ


開会記念・協賛企画 
高遠菜穂子さん報告会「イラク戦争なんだったの?」

(要予約です)
【日時】 2010年9月24日(金)18:30~20:30(開場は18:00)
【会場】 カフェ「かぜのね」写真展会場にて
ひと:高遠菜穂子さん(イラクホープネットワーク)
参加費:カンパ制
予約は、メール iraqwarinquiry[@]gmail.com
 または imagine_iraq[@]yahoo.co.jp
 電話 090-2044-4544(みずの)

主催:検証ネット関西
協賛:市民社会フォーラム、イラクの子どもを支援するおおさか市民基金、
 イラクの子どもを救う会、JIM-NETボランティアチーム☆NARA☆、
 フレンズオブマーシーハンズ、イマジンイラク実行委員会


主催企画
棗椰子の木陰で ・・・写真提供者のトーク・・・イラクを思う30年

(できるだけ予約ください)
【日時】 2010年10月2日(土)18:30~20:30(開場は18:00)
【場所】 多目的カフェ「かぜのね」写真展会場にて
ひと:吉原茂さん(30年前のイラクの写真の提供者) 
聞き手:岡真理さん(京都大学教員/現代アラブ文学)
参加費:カンパ制
予約は、メール  imagine_iraq[@]yahoo.co.jp
 電話 090-2044-4544(みずの)
主催:イマジンイラク実行委員会


ここにイラクを映した写真があります。
美しい自然の風景、町並み、人々の生活、笑顔…
これらは1970年代後半にイラクに滞在した
ある日本人電気技師の方が撮影されたものです。

その穏やかなたたずまいから
現在のイラクの困難は想像もできません。
だからこそ、これらの写真は戦争がイラクの人々から
何を奪ったのかを教えてくれることでしょう。
それらを知ることが、わたくしたちがともに創るべき
戦争のない未来への第一歩ではないでしょうか。
ひとりでも多くの方にご来場いただければ幸いです。

実行委員会では、平日に写真展の店番ができるボランティアを募集中です。
お問い合わせは imagine_iraq[@]yahoo.co.jp まで。


プロフィール:高遠菜穂子

1970年 北海道千歳市生まれ。麗澤大学外国学部卒。03年イラク初入国以来NGOと共に、病院調査.医薬品運搬.学校建設・ストリートチルドレンの自立支援に関わる。04年4月17日、4回目のイラク入国時に、ファルージャ近郊でイラク武装グループに拘束される。現在、バクダッドで薬物依存に走り始めた路上生活の子どもたちに「自立支援プロジェクト」として、職の斡旋などを行ったり、ファルージャの破壊された学校を再建するファルージャ再建プロジェクト」をイラク人と共にすすめている。「イラク.ホープ・ネットワーク」メンバー。「イラク戦争の検証を求めるネットワーク」呼びかけ人。

プロフィール:吉原茂(よしはらしげる)

1946年新潟県高田生まれ。1977年4月~80年10月までイラクに在住、おもにイラクの若いエンジニアたちと交遊(バスラのプラント建設事業の一環として)。在イラク中にしばしばアラビア湾奥からクルディスタン山中に遊び、1800枚にもおよぶ写真を撮影。イランイラク戦争勃発によりやむなく帰国。1988年春に信越国境、黒姫山中に移住、以後無為徒食。1993年以降はインターネットに  『黒姫の野鳥たち』『黒姫から・七曜版』『黒姫山麓の蝶たち』などを公開している。
http://heumonat.plala.jp/

岡真理(おかまり)

1960年東京都生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科教授。専門は現代アラブ文学。パレスチナ問題に学生時代から深く関心を持ち、毎月のように、一般向けの講演・学習会などの講師として各地に出講。大学内でもパレスチナからゲストを招き、研究室主催の公開講演会・シンポジウムなどをたびたび開催している。著書に『棗椰子の木陰で』(青土社 2006年) 『アラブ、祈りとしての文学』(みすず書房 2008年) 共訳著に2009年ガザ侵攻時の現地からのメールを訳した『ガザ通信』サイード アブデルワーヘド (著)(青土社 2009年)


以下、岡真理先生からのメッセージです。
実行委員会からの少し長い言い訳

京都新聞夕刊 2010年8月25日 2ページ目「現代のことば」欄

未来の記憶 岡真理

想像してみて悠久の大河のほとりに群生する
棗椰子の林、
その葉陰で、愛をささやきあう
恋人たちの姿、
水しぶきをあげて河に飛びこむ
子どもたちの笑顔
想像してみて、彼らがどんな
未来を思い描いていたか......

左京区、出町柳に「かせのね」というカフェがある。その店の奥にある多目的スペースで9月24日から10日間、「イマジンイラク展」と題された写真展が開催される。展示されるのは、元エンジニアの吉原茂さんが1970年代後半、赴任先のイラクで撮りためた、30年以上前のイラクの風景とそこに暮らす人々の写真だ。

チグリスに静かに沈む夕日、大河のほとりで紡がれる日々の生活、さんざめく子どもたちの笑い声、春の山々を覆い尽くす一面の花畑、家族連れで賑わう夏の浜辺......。私にとって吉原さんの写真は衝撃だった。そこには、ふだん私たちがメディアの報道で触れるイラクとはぜんぜん別の、私たちの知らない姿があった。

イラクにしてもアフガニスタンにしてもパレスチナにしても、マスメディアで取り上げられるのは、戦争やテロ、殺戮や破壊が起きたときだけだ。それさえも日常化してしまえば、ほとんど報道されない。それまでにない、より大規模な殺戮や破壊が起きてようやく取り上げられる。そうやって私たちの感性自体がどんどん鈍磨していく。

「中東=紛争」というイメージだけが固定化し、もはや何が起きても、そうした既知のイメージに回収されてしまう。それは「中東の出来事」であって、「人間の出来事」ではない。

マスメディアに代わってフリーのジャーナリストが、現地の日常化した例外状況の実態とそこで苦しむ人々の声を届けてくれる。今、そこで起きている悲惨を私たちが知るのは大切なことだし、絶対に必要なことだ。しかし、そこで私たちが出会うのは殺戮や破壊の中で苦しむ人間の悲惨な姿である。あたかも悲惨と苦しみの犠牲者であることが、これらの人々のすべてであるかのように。

吉原さんのカメラに向かって無邪気に微笑む子どもたち。だが、その数年後の1980年、イラン・イラク戦争が勃発し、イラクは以後、30年以上におよぶ戦争状態に突入する。この子どもたちはその後の30年をどのように生きたのか。生き延びられなかった者、からだの一部を失った者もいるだろう。ひとつだけ確かなこと
それは、子どものときの夢を実現した者など一人もいないということだ。一連の写真は破壊と殺戮を生々しく写した報道写真にも増して、戦争がイラクの人々から何を奪い、彼らの何を破壊したのかを私たちに鮮烈に教えてくれる。

戦争が人間から何を奪い、彼らの大切な何を破壊したのかを私たちが具体的に想像することもできないならば、そこで唱えられる「戦争反対」も「平和の大切さ」も、単なる抽象的なお題目に過ぎないだろう。イマジンイラク展、それは、もはや取り返しのつかない失われた過去、平和だった時代に対する素朴な郷愁ではない。私たちがともに想像/創造すべき「未来の記憶」の姿にほかならない。
(京都大教授・現代アラブ文学)

(企画案内より)

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